2005-05-08から1日間の記事一覧

詩>永く暑い夜

永い夜だ 永いばかりでなく どこまでも暗く盲いた夜だ 腐った二枚貝 赤錆びた自転車でありたいと思う夜だ 闇底に沈む街並の どこかの部屋で女が笑っている 饐えた温気に口で息をしながら 美しい裸体が男の傍らで笑っている 街灯だけが星座のように取り残され…