2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

なんてオレはバカなのだ

なんてオレはバカなのだ to Truth なんてオレはバカなのだ 好きでもないのにその気もあるような あなたのその微笑みに心惹かれて あれやこれやと思い入れ 好きでもないからときおり垣間見せるつれなさに むくれたり 憂えたり なんでもかんでも悪意的に思いは…

悔いることがあるとするなら それは誰にもさよならと言えなかったことだけだろう

さよならの空 一握りの灰を空に向かって舞い上げると それで全てはおしまいだ 小心な煩悶の数々も人を愛した痛みも 焼かれて蒸発した一壺の灰だ 誰かを傷つけたことや 誰かに憎まれたことなど みんな忘れてくれるだろう 深夜の酒に酔い 不覚にも涙した恥辱さ…

ネタ切れ

これまで書き溜めておいた詩はこれで最後となってしまいました。 ここしばらく詩は書いていないので、 ひょっとするとこれっきりとなってしまうかもしれません。 でも、今一度初心に還り、詩作を始めてみようと思ってます。 では。

ふと 歌詞の安っぽい言い回しがやけに胸に沁みてくる

カウンターの片隅で カウンターの前にそろいもそろった男たちは まるで品評会のイノシシだ きみの選評を見守るように その一挙手一投足に一喜一憂するイノシシだ あるモノは壁掛け時計に目を泳がせ あるモノはグラスのなかの氷を凝視めながら きみからいつ声…

自分という存在がいなくなった後にもつづく日々のことを考えてみたり

かぎ裂き 棘にひっかけた心のかぎ裂きからのぞいたのは 死の一部だった 弱気になっているオレのなかに いつのまにかそいつは棲みついてしまったのか 世を儚んで誰とも口をききたくなくなったり 何をするでもなく休日を無駄に過ごしてしまったり 夜更けにしん…

帰る どこへ? ここではないどこかへ

どこへ 出掛ける --- どこへ? いつものところでないところへ 地番もない場所へ 食べかけの朝食をそのままに 吸い差しのタバコを灰皿に残して ネクタイを締めたボクを洗面所に置き去りに 空の手をポケットにつっこんで 莫とした怖れだけをハンカチに包んで …

--- 一日が終わったわね、今日も

--- 一日が終わったわね、今日も 彼女がそう言うと連れの女性が黙って頷いた ウィークデイ 夕刻の喫茶店 ふたりはもう何も話す気になれない 会社勤めももう五年 わずかばかりに余裕もできて その分ついつい仕事中でも ほかへと思案をめぐらす機会がふえてく…

しらじらと明けていく街

しらじらと明けていく街 失くした想い出 胸に抱き わたしはまどろむ あなたのいないベッド あなたのいない化粧台 あなたの映らない鏡に 無表情なわたしの顔がのぞいてる ときは流れる あなたのいない間に ああ いま 見知らぬ街角 信号待ちする あなたが見え…

詩>十二月の空

十年以上もの久闊があったヒトと遇った 休日のメインストリートを往き交う 形も色も動きもさまざまな群衆のなかで お互いを見つけあった あんなにも親しい間柄だったのに なぜ絶交してしまったのか どうしても思い出せなかったのだが 長い歳月の空隙を一気に…

詩>十一月の空

一体なにを喪なうことをおそれているのだろう 晩秋の空は地上のなにもかもを 引き込んでしまいそうではあるのだが 叫ぼうとしても声にはならないとでもいうのか ヒトは心を鎖し 頭をたれて 時々支えきれなくなりそうな存在の重みを 厳かに体感する 仰ぎ見る…