2010-01-01から1年間の記事一覧

詩>「誰か私に会いたいヒトはいませんか」

誰か 去りゆく夏に連れられて 私も逝ってしまいたい 「誰か私に会いたいヒトはいませんか」 混み合うコーヒーショップで スーツ姿の女性がブラックコーヒーの苦さを噛みしめる 「誰か私に会いたいヒトはいませんか」 チェーン店のカウンターに座った男は 丼…

詩>気になる

気になる 肛門科の専門医は コーヒーを飲みに立ち寄ったスタバの ほど近いテーブルで友人と談笑している 美人の横顔を見つめながら 彼女の肛門がどんな形状か 密かに想像するんだろうか その疑問に取り憑かれ 専門医でもないのに道行く女性たちのその部分に …

ユニクロ商品が安い理由の一端がこんなところに。

報道によれば、バングラディッシュで低賃金に喘ぐ労働者が 賃上げを求めて各地でデモを始めたとのこと。 一部では工場施設の破壊など暴徒化する動きもある。 バングラディシュの最低賃金は、月額で¥2,000程度というから驚く。 人件費の安さを売り物に外貨を…

詩> 「独り言を言うアライグマを先程から疎ましく思っていた

環状線電車内で 「夏だっていうのにうすら寒い日は憂鬱だ」 独り言を言うアライグマを先程から疎ましく思っていた 向かい側のドア付近で ワンショルダーのバックを肩に掛け二本脚で立っている 生意気にもサンダル履きだ 電車が停まり反対側のドアが開いた 数…

詩>角地

角地 子供だった時分から 角地にあるタバコ屋の店先に おばあさんは座っていた 大都会での生活に見切りをつけ 久しぶりに戻ってきたときにも 十年一日のごとくそこで店番をしていた ことさら愛想がいいわけでも かといって無愛想というわけでもない まるで置…

詩>訪問者

チャイムが鳴り玄関ドアを開けると そこにいたのは蟹だった 突然の訪問の非を詫びるように軽く頭を下げ それから何かしら急いでいる様子で訴えはじめた けれども口から泡を噴くばかりで 何を言いたいのかさっぱりわからない 手振り身振りも加え 懸命に何かを…

金賢姫・元死刑囚は何故元死刑囚なのか?

金賢姫・元死刑囚は何故元死刑囚なのか? その論法からすれば、 ビートたけしは、ビートたけし・元傷害犯罪者、若しくはビートたけし・元受刑者であるはずが、 そう呼ばれないのは、何故なのか? また、酒井法子は執行猶予付きの有罪判決を受けたことから 酒…

詩>証(あかし)

私を洗う 力を込めて いつ知れず随分と汚れてしまったから 洗っても洗っても消えぬシミは 私が私であることの証だろう

詩>あの人は

懐かしい横顔と出逢った 過去に同じ時間を過ごしたことのある人だと思うが 一体誰だったのか 記憶をたどってみるものの見当もつかない どうやら向こうもこちらに見覚えがあるらしく ちらちらと視線を投げてよこす どこで?名前は?他には誰が一緒だった? 近…

世界中でこんなことばかり!

全く人間ってヤツは! http://www.cnn.co.jp/world/AIC201007120007.html

姦通罪で石打ちの死刑!

イランは蛮国か?! 『姦通罪で石打ちの死刑執行迫る 人権団体がイラン政府に中止要請 イランで石打ちによる死刑を言い渡された女性の刑の執行が差し迫っている。 女性は99回のむち打ちで自白を強要されたと話した。 石打ち刑の執行に際して女性は胸まで地…

詩>愛したい

愛したい ヒトを愛したい ヒトを愛したために悩み苦しみ抜いて 食事があまり咽喉を通らず そのせいですっかりやつれてしまいたい ベッドで本を読んでいても 寝起きに歯みがきをしていても 通勤電車の吊革にぶら下がっていても 居間でテレビを見ていても 仕事…

詩>殺された子供は

殺された子供は 殺された子供はもう何も話せない 慰めの言葉を聞くこともできないし 夜空の星を数えることもできない 喜びを歌うことも 全力で走ることもできない 頼りとする父親母親に愛してもらえず それどころか ひどくぶたれたり 怒鳴られたり罵られたり…

詩>一室の出来事

一室でぼくらは会った 知らぬ者同士 本当の名前さえわからないのに 抱き合い キスをした 飽きるほどキスをして脱がし合った 裸になって延々と触り合った それから お互いをまさぐり合った うなじから爪先まで 「かわいいね」とぼくが言った 「ありがとう」彼…

詩>今日のため

今日のため 例え一行でも書き残しておこう 今日は一日 キミのことをくりかえし想い起こしていた と どんなきっかけだったのだろう もう随分前に音信の絶えた キミの声を聞いたような気がした それからその横顔が 心のスクリーンいっぱいに蘇った しっかり書…