2006-04-01から1ヶ月間の記事一覧

何かを待っている/いつまで経っても何かでしかない/何かを/君は

君は その日いつもの通りオフィスに現れた君は 正体不明の顔たちにとり囲まれた途端に 何もかもが嫌になってしまった 君としてしか有り得ないところの君自身を含めて 問題の多くを留保したままで 徒に年月を重ねてきた君は これから一体何処へ行こうというの…

夜が来るたび僕は君の愉快な夢にうなされる

酔いはささやかな偽りの快楽 言葉をグラスに注ぐと琥珀色の心騒ぎが展がり透ける 夜がヨルを演じ切っている だから 僕は陽気になる 僕は喃語で世界について語る 女は微笑む 僕には女の心を匿した瞳だけが見える しかし 愛は一本のタバコのように切なく僕を誘…