夜が来るたび僕は君の愉快な夢にうなされる

酔いはささやかな偽りの快楽
言葉をグラスに注ぐと琥珀色の心騒ぎが展がり透ける
夜がヨルを演じ切っている
だから 僕は陽気になる

僕は喃語で世界について語る
女は微笑む
僕には女の心を匿した瞳だけが見える
しかし 愛は一本のタバコのように切なく僕を誘う

静かな時間の震えに僕の指先も顫え出す
現在 何を語る意味があろう
信ずることの免責に僕はうっとりとする

やあ きみの庭先の花は元気かい
眩し気な顔が垣根の向こうに覗いているね
夜が来るたび僕は君の愉快な夢にうなされる