2009-02-03 詩>キミを今夜も 真冬の寒さに身体をこわばらせ 夏の記憶をたどっていると いつもキミのことを想い出す Tシャツとジーンズ 素足にスニーカー 片手をあげて眩しげに陽の光をさえぎる その腕がやけに白かった 口数の少ないキミに対して ぼくは徒なまでに饒舌だった 記憶にはっきり残るのは 繊細な感じのその横顔と 抑揚のあまりない声ばかり 思えばぼくの一方的な想いは成就せず 夏の終わりを迎える前に ついえたのだ 白い息を吐きつつ夜道を散策しながら 夏の日のキミを 今夜も想い出していた