何故か多く読まれているカス週刊誌・週刊新潮

10月27日号から記事タイトルとコピー
『年間30ミリシーベルトを50年浴びた「女性」はガンになったか!』
『無闇に恐れる放射能ヒステリーへのアンチテーゼ…。』

ヒステリーを辞書で引くと、解説の一つに『病的な興奮を示し、感情を統制できない状態を言う』とある。
記事は、放射能被曝を懸念、危惧する人々の思いを
正常な判断を欠いた一時的な激情に基づくものと揶揄しているのだろう。
その意図するものは何か。

放射能に被曝したとしてもケースバイケース、必ず健康被害が出る訳ではない。
→そうそう心配するに及ばない。
→極論するなら、健康被害リスクは小さい。
→一方、原子力発電を止めることによる経済的リスクは膨大で計り知れない。
→つまり、原子力発電を止めるべきではない。

これはとんでもない愚論だ。
知識が乏しいのでここで色々記述することはできないが、
ネット検索すれば精度の高い情報を大量に収集できる。
詳細はそちらを参照してほしい。

この記事を目にして以前読んだ本の内容を思い出した。
岩波新書「タバコ」に載っていた重要なポイントを紹介したいと思う。

タバコの健康被害についてある専門家はしばしばこういうことを言われるという。
「喫煙によって癌や呼吸器疾患など重篤健康被害を及ばす危険を喧伝していますが、
タバコを吸い続けていて100歳以上生きる人もいますよ」
それに対し、専門家はこう答えた。
「交通量の激しい高速道路を10,000人の人間が走って渡るとします。
すると、1人か2人、あるいは数人かもしれませんが、無事渡りきる人たちがいるでしょう。
それと同じ事なんです。」
(※本の内容の引用ではなく、概要を書きました。)

ヒステリーでも何でもない。
被曝やその健康被害に関する一般的な関心はまだまだ低く、むしろ無頓着なくらいだ。
正確で重要な情報をもっと多く集めていく必要があるだろう。