人類の愚かさを目の当たりにすると、

以前、『なぜアメリカは戦うのか』というドキュメント番組で
とある政治学者が言った言葉が大変印象深かった。
「政府が下す決断のほとんどは企業の利益に左右されている」

思えば、原発問題も同じだ。
電力の安定した確保を口実に原発推進の声を上げているのは大手企業であり、
それとつるんでいる政治家ら、そして将来的な恩恵を期待する官僚らだ。
つまり、原発問題の根源は、エネルギー問題でも環境問題でもない。
悲しいことに、それはゼニ儲けの話であり、口実はその尾ひれにすぎない。

新聞によれば、韓国では運転中の原発が21基もあり、
そこから出る放射性廃棄物の保管施設はなんと!5年で満杯になってしまうそうだ。
残念ながら日本でもその事情は大して変わらない。
例え、すべての原発を解体するにしても今後10万年という気の遠くなるような時間、
高レベルの放射性廃棄物を管理しなくてはならない。

電気事業連合会のHPに、
『わが国では、(独)日本原子力研究開発機構が中心となって地層処分の研究が進められてきましたが、その結果、日本には火山や地震、断層活動の影響が少なく、今後10万年にわたって安定していると評価される地層が広く存在することが明らかになっています。』とあった。
これは全くのお笑い種だ。

日本の活断層

というHPには
『日本列島には、周辺の海底も含めて多くの活断層が刻み込まれており、
現在、日本全国で約2000あるとも言われています。』とある。
商業地域、工業地域、農耕地、住宅地ほかあらゆる人工施設を除いた
一体何処に10万年もの間安定して保管できる場所があると言うんだろうか。

先の京都議定書問題も含めプラス成長に狂奔する人類の愚かさを目の当たりにすると、
意外と人類の終焉は近いのでないかとふと考えてしまう。