詩>夜の時間の深み

夜の時間の深み
生と死のスクランブル交差点で
規則正しく
信号機は切り変わる

明りのおちたプラットホームが
突如 闇に浮かび上がり
先行する光を追って何かが通過していく
やがて 静寂は一層硬くなる

誰も知らないことが
誰にも知られず
始まり そして終焉する

扇風機が首をふる
一晩中 その繰り返し
誰もいない部屋で