詩>日付のない日。

日付のない日。


快晴の
日曜日。

白いものが立ち昇る。
工場でも火葬場でもない。
遠くに見える
一本の筋。

まるで日常のエアポケットのように。
近隣に人影も物音も途絶えた。
ひととき。

家人の出掛けて
誰もいない居間で。
仏壇にあった。
自分の遺影を手に
叔父が。
静かにハミングしている。
七周忌。