2005-06-17 詩>四月の空 四月の空は水のように澄んでいる けれども れんげ畑や菜の花畑が その水面に映っているのを 見たものは誰もいない いま 跳躍台の上に立った少女の裸身が 大きく伸びをし 真直ぐ四月の空へ飛び込んでいく 小さな水しぶきばかりか 水紋さえもが たちまちのうちに消えうせて 四月の空は水をたたえ 森閑としてそこにある すべては幻と