現代世界にこのように下等な蛮国が存在するとは、正に驚異だ。

事件の流れはこうだ。

⇒ 中国の山あいの集落に鉛の精錬工場が次々と建つ。
⇒ 周辺の農作物や山林が枯れ始める。
⇒ 政府の調査で、汚水処理設備の不備と判明。
⇒ 50ヶ所以上の工場を閉鎖、又は一時停止処分。

そして、これからが酷い。
⇒ 周辺地域の子供のうちの6割以上、254人の血中から安全基準を超える鉛が検出される。
⇒ 村民である男性(32歳)の子供6歳の場合は、基準値の2.3倍で発達障害の疑い。
⇒ 対策として政府は、牛乳を支給。ただし、3ヶ月で打ち切り。
⇒ 政府からはそれ以外に金銭的な補償も一切なく、治療さえできない。

さらに、とんでもないことに。
⇒ 男性は北京に行き、中央政府の窓口で実情を直訴。
⇒ 地元当局に上京と直訴が知られる。(情報が筒抜け)
⇒ 男性は帰郷すると、それだけのことで3ヶ月も拘束される。

それから1年。最悪な状況はまだまだ続く。
⇒ 処分を受けた多くの工場が操業を再開。
⇒ 男性は訴訟の準備をするが、行動はできないでいる。
  「行動を起こせば、すぐにまた拘束される。」「訴えても勝てる見込みはない」

そもそも、工場経営者と地元の共産党幹部とは深い関係にあるということだ。
まるで絵で描いたような極悪人物語だ。
映画や小説であれば、そこにスーパーヒーロー登場となるが、
この話は悲惨な流れのまま継続中だ。

『事件内容は、朝日新聞の記事を要約』