詩>おしゃべりするきみの

おしゃべりするきみの向こうに夜がみえる
その夜の向こうに何があるのか しらない
ただ半月のように窓があって
見知らぬ顔がじっとこちらをみている

淋しくてたまらないと
きみが夢のなかで涙を流すときも
きっと誰かがきみの夢をみている
きみがそのヒトの夢をみているように

ひつじが一匹 ひつじが十匹 ひつじが百匹 
ひつじが千匹 そしてみんないなくなった草原の
柵に凭れて きみはタバコをふかす

夢のなかでも空は美しい快晴だ
こんなことだって時々ある
なにも一縷の希望まで捨ててしまうことはない