詩>午前3時の風は

午前3時の風は
寝息に似ている
雨が降っているのか
心がやけに湿っぽい

昼の喧騒は
旧い記憶
誰も彼も許せそうな気がして
手紙などしたためたくなる

芸術論も哲学も処世術も易しいのがいちばん
僕らは難解になり過ぎた
ましてや 生きることなど

一人一人の睡りにひとつひとつの夢がある
哀しいこともつらいことも
夢は優しく受けいれる