詩>風にのってきみを

風にのってきみをどこまでも追いかける
いちめんの花畑を越えると
そこはやはりいちめんの花畑だった
夢の地平線の向こうに夢がつづいているように

そばにいる気配がして振り返ってみるが
きみの姿はない そこにひろがる
澄み切った空こそきみに違いない
そんな気がする

心は充ち足りている
夜も そして午過ぎも
多分

夜が一気に深くなり
いつしか睡りの中空にある
風にのりきみをまた どこまでも